Practical Methods for Successful OX
組織変革を成功に導く実践的手法
適者生存の言葉通り、組織存続の要諦は強者や勝者であることではなく、変化に適応し続けることと言われます。経営者は常に業績向上に挑みますが、一時的な業績向上を実現できたとしても、それを持続することは簡単ではありません。しかも、ほとんどの場合、もとの状態にすぐ戻ってしまいます。
その原因は、業績向上を実現するための土台ともいえる組織を変革すること(OX:Organizational Transformation)を置き去りにしているからだと考えます。極端なコスト削減や資産運用等で営業外収益を計上する等、一時的な業績向上を実現できる手法は確かに存在しますし、それを実行すればすぐに業績はあがりますが、事業成長によって業績を持続的に向上させるためには、組織を構成するすべての要素を変革することが必須になりますが、それまで続いてきた組織を変革することの難しさに多くが頓挫するため、結果的に業績向上も一時的なものに終わってしまうのです。
はじめに、そもそも変革とはなにを意味する言葉かについて認識を共有しておきましょう。変革とは単なる変化ではなく、元の状態からまったく違うものに変わること、英語のtransformationに該当する言葉です。つまり変革とは、組織を構成するすべての要素が元の状態とはまったく違う姿形や性質に生まれ変わることは勿論、再び元の状態に戻ることはなく、周囲の環境変化に適応して生き残り、持続的かつ大きく成長するために不断に改善されることを意味すると考えます。
本稿では、組織変革を成功させる方法論について考察します。
目次
組織変革が重要である理由
より良き存在になるため
適者生存の原則
変革しなければ劣後になる
組織変革における3つのKFS
フレームワークのデザイン
フレームワークの厳格な適用
非合理性への合理的アプローチ
組織変革成功のための5ステップ
1.ゴールセッティング
2.レディネス
3.デザイン
4.アクション
5.インプルーブメント
Appendix
OHD(Organizational Health Diagnosis)
People Consulting
Change Management