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建設・機械エンジニアリング(Construction & Mechanical Engineering)業界は、大阪万博、リニア中央新幹線等の大型プロジェクトをはじめ、首都圏を中心とする大規模再開発や国土強靭化対策に伴う公共工事、ポストコロナ期の経済活動の再開による設備投資増等、建設需要は旺盛な状況にあります。ただし、リニアが当初計画より大幅な遅延を余儀なくされていることをはじめ、人口減少に伴う建設市場の縮小傾向や、景気動向に左右されやすい業況特性、建設資材価格の高騰、技能労働者の高齢化と減少等、建築工事の採算が悪化していることは注視しなければなりません。国土交通省が建設業界におけるDX推進の鍵となると期待するBIM/CIM(Building Information Modeling/Construction Information Modeling, Management)推進委員会が設置されたことからもわかるように、受発注者双方の業務効率化・高度化と、建設生産・管理システムの国際標準化の推進は待ったなしの状況にあります。ロボット施工、遠隔操縦等による生産性向上と、労働人口の減少とのせめぎ合いの中、リスク回避思考や革新性の低さ等にとらわれがちな企業には、パーパス実現のための戦略的事業運営がこれまで以上に求められると考えます。

また、日本人労働者の高齢化と減少、外国人労働者の増加に伴うダイバーシティ・マネジメント、より複雑化した下請け構造や、短納期・低賃金・長時間労働等により心身にダメージを負った労働者に対するケアという、働くヒトのマネジメント問題と、IoT化に伴う新たなプレーヤーとの競合やコラボレーション等、ビジネスモデルに大きな変革が求められる問題の双方に対処しつつ、収益性改善に引き続き取り組まねばなりません。つまり、自動化、イノベーション、デジタル化にうまく対応しつつ、高品質な製品を低コストで提供できる体制を整えることが求められます。技術革新の波を捉え、自社をサプライネットワークのどこに位置付けるべきかを再考し、経験したことのないM&Aにも戦略的に取り組むこと等により、リーン・オペレーティングモデルを構築することが生き残りの要件となるでしょう。

中小規模のサプライヤーにおいては、所属するプラットフォームの選択が命運を決めるため、系列と新規参入組の双方の動向を注視しつつ、プラットフォーム側から選んでもらえるに値するだけの優位性を明確にすることが必要です。製品の品質、研究開発の投資効率、コスト、納期、物流等、参加するサプライネットワークのどのプロセスにおいて自社が貢献できるのかに注力しましょう。そのための有効な手法のひとつがベンチマーキングです。「ものづくり」のコアプロセスにおいてこれまでカイゼンを徹底してきた企業にとって新たな示唆が得られることは勿論ですが、アナリティクスを活用することによって、マネジメント・プロセスとBIM/CIMによる企業変革に取り組むうえでも有益な指針を導出できます。BIM/CIMが自社にどのようなインパクトをもたらすかを適切に評価し、チェンジリーダーの育成と組織能力のあり方をリデザインできなければ、戦略策定とその遂行に支障が生じ、一歩先んじる他社やプラットフォーマーにのみ込まれかねません。パーパスに立ち返って、自らがデザインするビジョンに向けて邁進するのか、他社に吸収されて消滅するのか、元請企業のプラットフォームに組み込まれて唯々諾々と使われる立場を甘受するのか、今まさにその岐路に立っていることを認識して身の振り方を定めましょう。

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