Sustained Indirect Cost Reduction Methodology
間接費の持続的削減手法
コスト削減は利益増加に直結するだけに、マネジメントに携わるすべての人が真摯に取り組むテーマです。しかし、その取り組みの多くは一過性の効果をもたらしただけで終わってしまい、しばらくすると再びコストが膨れ上がることを繰り返すことが大半ではないでしょうか。
実はこの現象、経営陣があまり交代しない中小企業より、任期ごとに経営陣が交代する中堅以上の企業でより深刻な事態になることがあります。
新任経営陣の大半は、ほぼ必ずコスト削減を改革テーマのひとつに取り上げます。しかも、任期中に成果をあげなければならないプレッシャーがかかるので、2年くらいでわかりやすい結果が出るものから優先して取り組みがちです。その結果、コスト削減の目的を見失い、いつしか削減目標の達成に血道をあげ始め、本来は削減すべきではない重要な投資まで削減してしまうという成長の芽を摘む愚行に陥りやすくなるのです。
コスト削減は、企業価値を向上させるための土台づくりの一環であり、常に取り組み続けなければならず、ゴールもありません。本稿では、間違ったコスト削減アプローチを正し、持続的削減を実現する方法論について考えをまとめます。
目次
間接費の持続的削減が重要である理由
企業価値向上に効く
必要な投資と削減すべきコストの判別
A&Rに響く
間接費の持続的削減における3つのKFS
7つの効率化手法
ゼロベース・アプローチ
シンプルではなくスマートに解決する
成功のための5ステップ
1.ゴール・セッティング
2.プライオリティの決定
3.プロセス・構造のデザイン
4.コミュニケーション戦略の策定
5.エンゲージメントの強化
Appendix
Roadmap to Strategic Cost Management
Human Capital Investment
Workforce Design