Mission Impossible to Possible
洋の東西を問わず、エグゼクティブが経営スキルを習得する方法は、ケーススタディの座学、自己分析に基づく強みの伸長と弱みの補完を目的とした自己学習、そして上級管理職の実践経験と知見を学び取るコーチングに依存する企業が大半を占めます。優れた業績を持続的にあげ続けることが至上命題であるエグゼクティブに対する組織的なサポートは、ことほど左様に驚くほど脆弱な実態であると言わざるを得ません。現在と将来の経営環境は過去からの延長線上にはなく、過去では通用した知見や経営手法が、これからも通用するかは未知数であるにもかかわらず、旧態依然の組織的サポートしか提供できていないなら、その組織の先行きは暗澹たるものになるリスクを免れることはできないでしょう。実際、長期にわたって高業績をあげ続ける企業におけるエグゼクティブに対する組織的サポートは、過去の知見のインプットやケーススタディ重視から、これからの経営環境下でも高いアウトカムを獲得するためのアウトプットスキルの強化を中心に据えた構成へと変化しています。「他社のケース」ではなく「解決に迫られている自社課題」を解決するためのアクションラーニングに取り組み、効果的なアウトプットの仕方、行動、リーダーシップ、マネジメントのあり方を確立し、それをアウトカムに結実させるスキルにフォーカスした強化する打ち手を講じ始めています。 しかし、いくらアクションラーニングを取り入れたとしても、依然として「研修然」とした形式では、本当に効果があるのか判断できない疑念が解消できません。
そこで、わたしたちが考えたのが「成功必達が求められる強烈なプレッシャーを背負い、この場で成果を出せなければ組織におけるプレゼンスの危機が生じる環境で課題解決に取り組んでもらう」形式へ進化させることです。いわゆる「タフ・アサインメント経由『修羅場』行き」の船に乗っていただき、人智を尽くして、石に齧りついてでも成功に漕ぎ着ける、まさに「不可能を可能にする」ことで、アウトプットスキルを卓越したレベルにまで磨き上げます。これがMIP(Mission Impossible to Possible、修羅場研修)です。MIPを実施する場合、「MIPで発揮された『言動』『成果』を、参加者個人の『評価』『ランク』『報酬』『配置』に遅滞なく反映させる」ことをご確約いただきます。優れた行動と成果を発揮した人は、高評価、昇格、昇給、希望部門への配置転換(栄転)が行われ、芳しくない行動と成果に終わった人は、低評価、降格、減給、本人の希望とは必ずしも合致しない部門への配置転換(左遷)が行われます。つまり、MIPでの活躍如何で、その組織における今後のキャリアが決まるのです。シビアさ、過酷さは研修とは比べるまでもなく、まさに異次元の「優秀人材の抜擢とそれ以外の人材の篩い落とし」の場として活用していただけます。この事実は、MIPを実施した責任を経営陣も負うことを意味し、実施側も参加者者もまさに真剣勝負となります。MIPの適用シーンは、BX(ビジネスモデルの抜本的変革)やTA(事業再生)などの経営課題(For Administration)、Selection(管理職選抜)やSuccession(後継者等選抜)などの戦略人事課題(For Human Capital Strategy)、具備すべき知見等のブラッシュアップなどの人的資本マネジメント課題(For Human Capital Management)を想定しています。これ以外のテーマについても、ご要望に応じてデザインすることが可能ですので、お気軽にご相談ください。
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Carricula
For Administration
For Human Capital Strategy
For Human Capital Management
Flow
Design
Execution
Feedback
Growth Support
Other References
Carricula
For Administration
経営が直面する最重要課題を解決するプロジェクトを成功に導く人が誰かを明らかにします。取り組みテーマの例としては、BX(Business Transformation:ビジネスモデルの抜本的変革)やTA(ターンアラウンド:事業再生)ですが、これ以外のテーマにも適用可能です。
①BX(ビジネスモデルの抜本的変革)
AIX, DX, デジタライゼーション、事業構造改革等、成長のために越えなければならない障壁は数限りなく存在します。企業成長ステージを上るたび、解決すべき課題の量と質は変わり、スマートに対処しなければ成功確率は著しく低下します。DXを成功させることがいかに困難か、身に沁みた経営者も数多くいらっしゃるでしょう。緩やかな連携に基づく新たな経営を強力に推し進めるには、AIの活用は勿論、新たな知見も習得しながら成功に向け粘り強く取り組みます。
②TA(事業再生)
様々な対処を重ねても事態が好転しなかった赤字事業を立て直し、望ましいインパクトをもたらすよう取り組みます。赤字に陥った原因を特定し、最悪のケースも含めたキャッシュアウトプランをはじめとする具体的な解決策の策定及び実行、最終的な意思決定まで推進します。複数シナリオを策定し、様々な角度から検証を加え、シミュレーションしながら、クライアントにとってベストな結果に結実させます。
これは一例ですので、これ以外にも課題解決に迫られているテーマがあれば、ご相談ください。
For Human Capital Strategy
経営人材が具備すべき持続的な高業績を創出できる力を誰が有しているかを明らかにします。適用例は、上級管理職選抜、次世代経営陣選抜、後継者決定、降格者或いは退職勧奨者選別などです。この他、戦略的人的資本ポートフォリオの適正化や再配置にも活用可能です。
①Selection(人材選抜)
人の能力を最大に引き出すには、修羅場での実践経験(Tough Assignment)が不可欠であると、わたしたちは考えます。修羅場での実践を通じてストレッチされた能力、獲得したアウトプット、アウトカムを評価して、ハイパフォーマーを選抜します。インプットに優れるだけの人ではなく、現実に高業績を上げる人を抜擢するために、ミドルマネジメントやエグゼクティブの選抜試験の一環としてのご活用を推奨します。
②Succession(後継者、次世代経営陣)
後継者指名を巡る争いは事業継続時の大きな問題です。この問題を解決するには、社外ステークホルダーの助力を得て、公正かつ公平に決定することも有効な方法のひとつです。主要株主、金融機関など、経営力や経営品質を見極める鋭い眼を持つ方々に、候補者の経営スキルのレベル、伸びしろ、事業成長の実現可能性等を評価してもらうには、ビジネスプラン・コンテストをテーマにしたMIPが最適です。
これは一例ですので、これ以外にも課題解決に迫られているテーマがあれば、ご相談ください。
For Human Capital Management
知見習得は修羅場での実践経験が最も効果的です。MIPのエッセンスを活かして、職種別の課題解決をテーマに据えたプロジェクトを発足、プロジェクトメンバーとして具体的な解決に注力することを通じた知見習得を実現します。ラーニングアジリティを強化し、AI活用をはじめとする新たな知見の習得等、各職位への要求水準を超えるレベルにブラッシュアップ、経営の中枢を担うハイパフォーマーへの成長を後押しします。なお、働く人全員が具備すべきベーシック・ビジネススキルセットの習得に関しても適用できます。詳細は下記リンクからご参照ください。
- Strategy & Management Professional(エグゼクティブ、マネジメント、コーポレートスタッフ等)
- Marketing Professional(マーケティング、営業、広報等)
- People Professional(CHRO、HRBP、CoE、HR Ops及び人事スタッフ等)
- Basic Business Skillset(全職種スタッフ等)
Flow
1.Design
1. 対象者の選考
For Administration
プロジェクトテーマを検討するに相応しい方を選定します。当該テーマに関する知見を有する方は勿論ですが、経営陣としての意思決定上欠くべからざる方、次世代経営陣候補者など、クライアントの経営の中枢を担う方になるでしょう。
①BX、②TA:当該事業領域におけるエグゼクティブ、シニアマネジャー、マネジャーから選定
For Human Capital Strategy
経営陣、管理職への選抜要件に合致する方を選定します。将来トップマネジメントを担うことになる可能性を持つ人物として相応しい人物であるかにフォーカスして、論理的・合理的な判断を下すことが目的です。
①Selection:管理職候補者、②Succession:経営陣候補者、後継者候補社長
For Human Capital Development
Strategy & Management, Marketing, Peopleの3つのカテゴリと、基本的なビジネススキルセットを習得するコースがあります。このカリキュラは、上記1,2のカリキュラで必要となる知見習得のためセット実施を想定したものですが、人的資本開発を目的とした単独実施にも対応可能です。詳細は下記リンクからご参照いただけます。
Strategy & Management Professional:エグゼクティブ、マネジャー、スタッフ部門向け
- For Directors:DX, 新規事業創造、チェンジマネジメント等の戦略策定、推進管掌、成果責任者が具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
- For Managers:同 戦術計画、実行、マネジメントの実行責任者が具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
- For Members:同 実務担当者が具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
Marketing Professional:マーケティング、営業、広報部門向け
- For Directors:デジタルマーケティング、HX/CXデザイン戦略の策定、推進管掌、成果責任者が具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
- For Managers:同 実行責任者が具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
- For Members:同 実務担当者が具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
People Professional:主に人事部門向け
- For Directors:CHROが具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
- For Managers:HRBP, CoEが具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
- For Members :HR Opsが具備すべき知見習得とアウトプットスキルの強化
Basic Business Skillset:全職種向け
- リーダーシップ、マネジメント、思考法(アートシンキング、デザインシンキング、ロジカルシンキング)、ロジカルライティング、プロジェクトマネジメント、SPRINT、リーンスタートアップ、コーチング、人事考課、人的資本開発に関する知見習得とアウトプットスキルの強化
2. テーマ・課題の決定
経営に大きなインパクトをもたらすテーマ・課題を選定します。難易度が高ければ高いほど優れた経営スキルが身に付き、アウトカムが期待を越えれば求心力も集まります。下記は例ですが、取り上げるテーマはご要望をうかがったうえで決定します。
For Administration
①BX:AI活用、DX、デジタライゼーション、経営体制の再構築等
②TA:赤字事業の再建、BPR、事業撤退、廃業、清算等
For Human Capital Strategy
①Selection:エグゼクティブ、シニアマネジャー、マネジャーの選抜
②Succession:後継者、次世代経営陣の選抜
3. 社外ステークホルダーとの折衝
プロジェクトテーマ・課題の分野でクライアントをサポートしてくれる社外のステークホルダー(金融機関、士業、パートナー等)に、公正かつ公平な立場から社会的な評価を下していただくよう、審査員としての参加協力を要請します。各位へのビジネスメリットを提供することで本気度を示し、真剣に審査していただくよう依頼します。
4. スケジュールの決定
アウトプットに対する期待、たとえばどの程度のアウトカム(利益額・率、定性的な改善度等)を予め想定し、当該プロジェクトで対処する範囲、期間、推進方法、マネジメント体制等をガイドラインとして考案します。これにより、想定を大きく逸脱してプロジェクトが失敗に終わることを回避し、軌道修正を促すことが可能です。
5. プロジェクト運営方針の明確化
プロジェクトの運営主体はクライアントチームであること、弊所はファシリテーターであり、あくまでもクライアントチームの活動を支援する立場にあることを明確にします。プロジェクトの成果責任はクライアントチームにあることを明らかにすることで、本気で取り組む環境を整えます。それと同時に、レディネスが整っていないメンバーに対するサポートは自ら求めれば適宜受けられることを伝え、独力ではあるが孤立無援で臨まなくてはならないわけではないことを理解していただきます。
2.Execution
1. キックオフ
事前に協議のうえでプロジェクトリーダーを決定、プロジェクトリーダーを中心に全体計画を策定していただきます。目標、運営方針、マネジメントルール等を共有し、成功に向け粛々と推進していただきます。
2. アクションラーニング&アセスメント
課題解決をするために既知の知見だけで十分なことはまずありません。必要な知見を新たに習得しながら職務に邁進してもらいますが、納期は厳守していただきます。その活動において、個人別の行動特性、発揮されたスキル、創出したアウトプットを測定します。
3. 成果物作成並びにドキュメント審査
検討結果を報告書もしくは提案書にとりまとめていただきます。望ましいアウトカムを獲得するために最適化された構成、内容を、読み手が読み解きやすい表現を駆使して、期待する行動を誘発する強力なメッセージを届けていただきます。なお、報告書等はプレゼンテーションの1週間前までに審査員に提出、審査を依頼します。
4. プレゼンテーション並びに審査
具体的な課題解決行動、熱意をはじめ、書ききれなかった事柄を訴求することで、誰、もしくはどのチームのプランを最も高く評価できるか審査していただきます。
5. レビュー
ドキュメント、プレゼンテーションの両方を対象に最終審査を行います。
3.Feedback
1. 結果発表
チーム別あるいは個人別の評点、評価ポイント、講評等の説明を受け、結果を理解します。
2. 処遇案の策定
結果を受けて、個人別の処遇案を策定します。本人の意向確認は行わず、あくまでも本審査結果に基づいて、企業としての最善策をまとめあげることを重視します。
3. 取締役会の承認
処遇案を実行した場合のシミュレーションを行い、問題点の解消方法や、新たな経営体制について討議します。
4. 配置・ポートフォリオの最適化
処遇案を個人にフィードバックし、合意を得ます。処遇案に合意できない場合は、本人にインタビューを行い、不同意事由や本人の意向を確認し、一考すべき余地があれば処遇案を再検討しますが、そうでない場合は改めて合意を促します。最終的に交渉が決裂した場合は、退職勧奨や転職支援を提供し、社外への流動化をすすめます。
5. 新経営体制の発足
処遇案を可能な限り早期に実行、新経営体制を発足させます。
4.Growth Support
1. Executive Coaching
主に新任者に対して、エグゼクティブとして具備すべきレディネスを整備するため、インプット、アウトプット双方における要求水準を満たすための取り組みを支援します。
2. 新戦略策定並びに遂行支援
新たなMIPの実行も含め、期待役割に則って求められる戦略・戦術策定並びに遂行のために必要なリーダーシップ、マネジメント、施策の検討等を支援します。支援形式は、課題解決プロジェクトの遂行支援と、プロフェッショナル人材として具備すべきスキルのブラッシュアップです。
3. 課題解決プロジェクトのファシリテート
自律的なプロジェクト推進のオブザーバーとしての支援を基本としますが、必要な場面ではファシリテートも行うことで、リーダーの円滑な職務遂行に貢献します。
4. レビュー
対象者による価値創出プロセス、アウトプット、アウトカムに対する経営陣のレビューを支援します。
5. アウトカム測定結果に基づく再評価
第三者の立場から、アウトカム測定結果に対してネクストアクションが必要なエリアや、改善方法についてコメントし、成長ステージの更なる向上にむけた取り組みについて提案します。
Other References




