学歴フィルターを就活の指針にしよう

就活

「Fランエントリー不可」は当たり前

学歴フィルターで門前払いを食わされた学生のツイートが話題だ。いくら売り手市場とはいえ、就活の現実を見ればFランで超難関企業から内定が獲れると思うこと自体、首を傾げざるをえない。大学受験でも「足切り」があっただろうに、就活で学歴差別云々言い出すのは理解できない。

会社説明会をwebビデオに転換し、面接官はPepper、選考にはAI活用等、採用実務の公正性と合理性を高めたい企業にとって、はじめから合格ラインに満たない就活生に割くヒマはない。それなら内定を出せる可能性が高い就活生に一人でも多く会いたいのだ。「Fランエントリー不可」は、是非はともかく理に適うのだ。

厳然たる学歴の壁

5対5の集団面接。周囲は6大学4人で自分は地方国立大。自分には一瞥もくれられず質問されぬまま30分が経過。遂に目が合い、ようやく質問されると思ったら「お疲れ様でした、結果は追って通知します」で終了。当然後日連絡なし。(メディア)

超難関企業の内定式。夜の懇親会まで指定された公園でサッカーで親睦会。同時刻、公園を見下ろすビルで、社長が「彼等を使って我が社が勝ち残る戦略を考えるのが君達の仕事だ」とグローバルランク上位校の内定者に訓示。(金融)

2つとも実話だ。学歴が違えば同じ土俵にすら上がれない企業もあるのだ。それに、たとえ同じ土俵で戦えたとしても、圧倒的な基礎能力差がある相手との競争に勝つことができるだろうか。そこでキャリアを積めるのか、今だからこそ一考して欲しい。

もしフィルターに引っ掛かったら、「何かの間違いでウチに入社できても早々とドロップアウトするだけ。いくら人手不足とはいえ、短期間で退職となるとステップダウンになるから、結構先行きツラいよ。ウチではないどこかがアナタの居場所だ。新卒が人生で一番有利に就活できるから、いい会社を頑張って探しなよ」というエールだと受け止め、転舵すればいい。是非を問う暇はないのだ。

就活とはプレゼンスを確立できる場所探し

褒められることではないが、どうしても学歴コンプレックスを解消したいなら社会人大学院に進学してロンダリングすればよい(それでも結局出身大学や高校でバレるし、人間性を問われる覚悟は必要)。だが、くだらないコンプレックスに囚われているくらいなら、優れた成果を上げて高学歴者を見返すことをオススメする。周囲の目も変わり、プロモーションや高額報酬の機会を得られる可能性も高くなるだろう。

それも難しいなら転職してリセットすればよい。アナタの能力を高く評価してくれる企業は必ずある。おそらくそれは、誰もが知っている知名度の高い企業ではないだろう。しかし、名も無き中小企業でも1番になることは簡単ではない。一度も1番になれない人の方が圧倒的多数だろう。そこで1番を獲るために奮闘してほしいし、成り上がればいい。そこがアナタの居場所なのだ。

過去は変えられないが、未来は今後の努力次第でいくらでも変えられる。

この本を読んでみよう

LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略

人が100歳まで生きることが珍しくなくなった今、それだけの長い間食い扶持をどう確保するのかを考えねばならない。大卒後70年以上働くとしたら、働くこととは、働き方とはどうあるべきか、就活時期だからこそよく考えよう。文字通り長い人生で、働くこととどう向き合っていくかというグランドデザインを描くことで今の就活をレビューする視点が得られるだろう。

「就活」と日本社会 平等幻想を超えて

学歴フィルターはあって当たり前、分不相応な企業にアタックするからストレスを抱えるんだ、受験同様、自分が入社できそうな会社に行けば内定は簡単に獲れるし、その方がいいじゃん?という明け透けな本。就活の現実について知りたいなら一読を。LIFE SHIFTとは真逆の、「内定欲しけりゃこう動け」的な、極めて合理的かつ打算的な視点を提供してくれる。

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